南瓜とマヨネーズ




南瓜とマヨネーズ

南瓜とマヨネーズ







【あらすじ】”ハギオ”が忘れられないまま”せいちゃん”と付き合う私、ツチダ。音楽で成功することを目指している”せいちゃん”のためにバイトで生活費を稼ぐ私。色々あって最近だめな”せいちゃん”と生活をするために、水商売だってかまわない私。ある日”ハギオ”に会った私。あの時の気持ちが沸き上がってきて、やっぱり私は”ハギオ”が好きなんだって思ってしまった私。どうしたらいいかわからない。





今日、何気に手に取った漫画は魚喃キリコの「南瓜とマヨネーズ」。ちょうど事務所で上司から「あんたはほんまに女がわかってない。結婚できへんで。」と言われ、男と女の付き合いに悩んでいたから、強烈なタイミングでした。また漫画に大切な事を教わりました。キレイゴトでは終われない傷をお互いに負ってそれを見せ合って分かり合って、それでも毎日一緒に笑っていられること。男と女が一緒にいるってそういうことなんだと。





”せいちゃん”のためにバイトをして水商売をして売春までしてしまう”ツチダ”は、たぶん誰も責められないし、どうしようもなく誰かを好きになった人ならばそうするんだと思う。そんな”ツチダ”を赦して、一人働かせる訳にはいかないから自分の夢を諦めて仕事を探して一緒にいることを選んだけれども、それでも音楽を忘れられなくて、どうしようもなくなって”ツチダ”に別れを告げた”せいちゃん”を誰も責められない。





一度全く違う道を進むようになった”ツチダ”と”せいちゃん”が自然と出会って、また二人で暮らすようになったのを、冷めた目で眺めるような人間には、なりたくないと思いました。30歳が言う書評ではないかもしれないですが(汗)、それでも、感情の少ない絵と強烈に感情の込められた台詞は、時折読んであの頃の大切な気持ちを取り戻させてくれるのではないでしょうか。